かせ染色工程

STEP
糸の準備

均一な糸の品位を保つため、糸に傷や汚れがついていないか一かせずつチェックしながら竿にかけます。

STEP
染色の調合

染色レサイプに基づいていて色を調合し、高温のお湯で混ぜ合わせます。

STEP
染色機(回転バック)で染色

染色ロットごとの再現性と風合いを重視し、時間をかけて染色します。

STEP
脱水

色が染まった糸を窯から全て出し、脱水機にかけます。

STEP
乾燥

約10mのトンネルのような乾燥機を使用しています。糸の素材により機械の温度、湿度を調整し、静電気を制御しながら乾燥させます。

対象となる糸

ウール・アクリル・ナイロン・シルク等の染色を得意とし、カシミヤ・アンゴラにも対応可能です。

意匠糸と呼ばれる、ループ・モール・提灯モール・ファー・フラッグ・タム・ラッセル・リング・リリヤーンなど特殊な形状の糸も、個性を保って染色できます。

強み

  • まるで、かせのお風呂のような染色方法です。かせ糸全体を染色液の中に入れ、リラックスさせ染色します。
  • 糸の持っているふくらみを最大限に引き出します。
  • ふくらんだ糸は、柔らかさ・軽さを演出します。
  • 収縮の大きな糸も染色途中の竿の位置の調整により、染色が可能です。(限界はあります)
  • アクリルバルキー・アクリルモールなど、ふくらみは噴射染色機の倍です。
  • 染色途中の糸の状況が、随時確認できます。
  • わた染と比べ、少量での染色が可能です。綛で染める回転バックは、1kgから染色できます。
  • かせ糸での在庫があれば、前述の通りの少量で、短納期での対応が可能です。
  • シーズン後半の追加対応に大変便利です。
  • 糸の撚りの甘い(弱い)糸でも、流量の調整により染色できます。(限界はあります)

弱み

  • ソリッドな糸は、表面の毛羽立ち、光沢の減少があります。
  • 撚りの強い糸は、糸の最内部への染色が困難な場合があります。
  • 染色中の上下を支える竿により、糸に凹みが残る事があります。
  • ポリエステルなどの高温染色は不可能です。
  • 多めの水の温度を上げるために、多めの蒸気が必要です。
  • 生産が終了している染色機の為、修理・保全に苦労します。