染屋の従業員ブログ#10
小川染色は、愛知県一宮市にある小さな染色工場です。『糸は色で豊かになる』の企業理念の元、無色の状態で届いた生地に色を乗せ、毎日たくさんの糸を出荷しています。
最近ではありがたいことに、工場見学をしたいというお問い合わせを多くいただくようになりました。
繊維や染色に興味のある方がいるのであれば、現場の声も発信してみよう!ということで従業員ブログを始めました。
小川染色のかせとワインダー担当
こんにちは。綛(かせ)出荷とワインダーを担当していますオオノです。よろしくお願いします。
最初に簡単に綛の説明をします。綛とは一定の大きさの枠に糸を一定量巻いて束にしたもののことを言い、1綛、2綛と数えます。
かせ糸の乾燥
私が担当する綛出荷場は染色された糸を乾燥して出荷する所です。
乾燥機は全長9メートルで、その中を40分~45分かけて乾燥します。乾燥機入り口では、糸を竿に掛け洗濯物を干す時の様にのばします。小川染色では風合い重視の染色を心がけているので、乾燥でも風合いを損ねないように乾燥機内の温度をあまり高くせず時間をかけて乾かします。また、温度は糸の種類によって変えています。
出口では汚れ、色むらなどの不具合がないか確認をし、梱包と出荷をしています。梱包した糸を置く台車は社長が考案し手作りしたものです。袋の大きさに合わせた柱が付いているため袋がずり落ちず詰め重ねやすいため、大変便利です。
かせ糸のワインダー
もう一つの仕事はワインダーです。ワインダーとは糸巻き作業のことで前巻き(染色前に巻く)と後巻き(染色後に巻く)がありますが、私の担当は後巻きです。染色済みの糸を紙管(紙の筒)に巻きます。
小川染色では近年新しく色糸パレットという個人向けの小ロットオーダー染色サービスを始めました。元々はワインダーを自社ですることはあまり多くありませんでしたが、有り難いことにたくさんの注文をいただき毎日忙しくワインダーしています。
ワインダーの機械は少し年季が入っており場所によって硬さ大きさが変わってしまうので、場所にあった巻き方をしています。
アクリル中細・アクリル並太・ウール並太を指定された巻き量(125g、250g、500g)で間違えないように注意し巻きます。納期より少しでも早くお届け出来るように頑張っています。まだ色糸パレットを知らない方は是非サイトをチェックしてみてください。