染色技術・設備紹介

Technology & Equipment

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染色技術・設備紹介

染色技術・設備紹介

染色方法

● かせ染色・・・ぐるぐると輪状に束になった糸の染色

● チーズ染色・・・ボビンにチーズのように巻き付けた糸の染色

● トップ染色・・・糸になる前の繊維の束の状態での染色

かせ染色

糸をぐるぐると輪状に束ねたものを「かせ(綛)」といいます。

当社では、手編み毛糸に代表されるような太番手の糸をかせの状態で染色します。

かせ染色用の染色機はいくつかありますが、糸が持っているふくらみを最大限に引き出してくれる回転バック式染色機を用いた染色が当社の特徴です。

回転バック

回転バックは、通常のかせ染色に比べ、浴比( 糸に対する染色液の量) が非常に高いのが特徴です。

お風呂のような染色槽に入れたかせ糸は、豊かな膨らみを持った温かみのある製品に仕上がります。

膨らみにおいて回転バックに勝る染色機はありません。同時に染色ロットごとの再現性・色ムラの制御が大変難しい染色機でもあります。

現在では回転バックは世界でも稀な存在となっており、国内において、回転バックを所有している染色工場はごく僅かです。

染色の際は、お風呂のように大きな染色槽の中に、糸全体を浸します。浴槽の中で糸が暴れないように、かせの上下を竿で固定します。

ゆったりとした染色浴槽の中で染色液が交互に流れるようにポンプを動かすと、糸がゆらゆらと動きます。

豊かな水量が豊かな風合いの染色糸に仕上げます。

チーズ染色

糸を染色用ボビンに巻き付けたものを「チーズ」といい、当社では細番手の糸をチーズの状態で染色します。衣類から工業用まで幅広い糸に対応可能です。

チーズ染色は、染色用ボビンに糸を均等に巻き付け染色するため糸の表面の毛羽立ちが少なく、糸の光沢が損なわれることがありません。かせ染色に比べ多く巻きつけられるので、糸の結び目が少なくなるのも特徴です。

また、染色ボビンに巻き付け染色するため、一般的には高収縮の糸は染色が困難ですが、弊社は15%~20%の収縮を吸収しながら染色する方法を考案し実施しております。

高圧染色機

穴の開いた染色用ボビンに巻き付けた糸を染色機に入れ、圧力を加えポンプで内側と外側から染液を循環させて糸を均一に染め上げます。圧力を加えることにより130℃でのポリエステル染色も可能になります。

染色液の循環図

トップ染色

糸になる前の繊維の束の状態を「スライバー」といい、スライバーの染色をトップ染色といいます。
トップ染色されたスライバーは紡績工程にて多くの色と混ぜ合わせて糸になるため、独特の味わいのある色が表現できます。

高圧染色機

当社では、チーズ染色と同じ高圧染色機を使って染色します。専用のキャリア(スライバーを入れる穴の開いたカゴ)に玉巻きしたスライバーを入れて圧力を加えます。内側と外側から染液を循環させ、均一に染め上げます。

トップ染め上がり色確認

専用の機械にて少量のスライバーを実際の仕上がりと同様の比率で混ぜ合わせ、色の確認をします。

染色前巻き機

RTワインダー

スパン糸を染色ボビンに巻きます。

QTワインダー

フィラメント糸を染色ボビン(3° 30’)に巻ます。

QTワインダー

フィラメント糸を染色ボビン(平行)に巻ます。

染料調合試験機

ビーカー試験機

5-10gの糸で試し染を行います。

コンピューター・カラー・マッチング(CCM)

目標の色の染料の組み合わせをスムーズに計算します。